メキシコの水中遺跡の取組

メキシコ、キンタナロー地方の沖にバンコ・チンチャロ(礁)があります。南北40kmほどのサンゴ礁…ダイビングスポットとして有名です。

ここで発見された沈没船がニュースになっていますので紹介しますが、ついでにメキシコのこの周辺での取り組みについても見ていきます。

最初に、チンチャロについて…

Researches believe the vessel sank after passing through the Banco Chinchorro (Chinchorro Bank), also known as the Nightmare reef,  Sleep Depriver, or Dreamcatcher through the centuries for the horrors it did to sailors. Today, the Banco Chinchorro Biosphere Reserve is protected by the United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization (UNESCO).
The Reserve contains four types of habitats: mangroves, sandy areas, seagrass beds, and coral reefs. Around 15 species of endangered flora and fauna are found here despite its small area.

 

 

 

 

 

 

 

こんなサンゴ礁でできた島です...

 

 

 

 

 

環境など海洋保護地区として制定されているようですね。サンゴ礁でできた島ですので、昔から海の難所として知られています。メキシコ国立の水中考古学チームと州が協力して10年ほど前から、このエリアの水中文化遺産(ここでは主に沈没船)を記録し、周知の遺跡として保護しています。その数、現在では70件近くになります。スペインなどの大航海時代の船も多く含まれています。

 

さて、今回の発見について。

今回発見されたのは、約200年前の沈没船ですが、漁師さんの報告により新たに登録された沈没船だそうす。漁師さんの行動をたたえて、彼の名前を沈没船(遺跡名)につけたそうです。珍しいことかと、思うかもしれませんが、実は、彼は1960年代~1970年代にかけていくつか沈没船を発見して、報告をしています。

実は、水中遺跡の多くは、偶然発見されることがほとんどです。考古学者は、「報告を受けて、それを調べ、歴史的価値を与える」ことが仕事です。イギリスやオランダなど、どこの国でもそれぞれ数万件の水中遺跡が報告・確認されていますが、ほぼすべてが考古学者以外の一般の人によって発見されています。

メキシコの話に戻りましょう。

Scientists from the Bureau of Ocean Energy Management, have been working to protect archaeological sites against oil and gas exploration as well as development. In doing so, they also protect historic shipwrecks and predict that the Gulf of Mexico has over 4,000 shipwrecks resting on its floor.

メキシコでは、海洋資源開発に際して遺跡の有無を確認して管理しています。それにより、メキシコ湾側で4,000件の水中遺跡があると推定されています。ざっくりと海岸線1kmあたり2遺跡ぐらいでしょうか...世界の例と比べても多くも少なくもなく…というところですね。メキシコの取組は、アメリカ大陸では評価が高いです。きちんと海洋開発への対応、また、自然観保護区のなかに文化遺産も一つの項目として取り込んで総合的な理解を目指しています。

このような取り組みを続けていくことで、地域の歴史の解明につながっていくのでしょう...

 

ニュース記事リンク

BBCニュースでも取り上げられています

引用元:https://www.sciencetimes.com/articles/25864/20200529/200-year-old-shipwreck-discovered-mexico-believed-passed-through-nightmare-reef.htm

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