おかげさまで1年!

みなさまの好評?に支えられながら早いものでこのサイトが新しく生まれ変わってから1年が過ぎました。当初の予定よりも記事のアップデートが少ないような気がしますが、ニュースのアップデート、トリビアなど充実した内容を提供できました。掲示板もいろいろな方が書き込んでいただき感謝しています。1ヶ月平均6000人ほどサイトを見に来ていただいています。今後もますます水中考古学に興味のある人が増えることを期待しています。

日本国内でも水中考古学の重要性が理解されつつあるように思えますが、まだまだやるべき課題が残されています。水中考古学という言葉は一般にも普及しているようですが、考古学者でさえ実際に何をしているのかわからないといわれるほど理解されていないようです。また、水中考古学は大変だとかお金がかかるとか言われます。しかし、実際にそれほどお金がかかるわけでもなく、また、これといって特別に訓練を必要とするわけでもありません。文化遺産に興味があればあとは特に必要なものはありません。また、沈没船などはタイムカプセルのようなもので、遺物から得られる情報は地上の発掘に比べ別質であり、考古学的価値が高いものが多いです。特に交易に興味があれば地上の発掘は木の葉を発掘しているようなもので船は木の幹を発掘しているようなものです。

この1年間で世界各国で様々な水中考古学の発見がありました。特に、今まであまり水中考古学調査を積極的に行っていなかった国々が本腰をいれてこの学問の発達に乗り出しています。インド、イラン、パナマなど話題になっていますが、特に中国を筆頭に挙げることができます。中国の水中考古学者がケニアの国家水中考古学団体と協力をして、アフリカの鄭和の船を調査するなどこれから期待できるプロジェクトがあります。これからますます水中考古学が発展していくことでしょう。

これにくらべ日本国内ではこれといって話題になることが少ないようです。あまり出来は良くありませんでしたが、鷹島海底遺跡のテレビドキュメンタリーなども世界で放映されました。この元寇の舞台となった遺跡は世界的に有名な日本の水中考古学の成果ともいえますが、日本国内ではあまり宣伝されていないようです。日本でもっと水中考古学を宣伝していくことが第一歩だと思います。

今後このサイトでは特にこれらの問題を中心に取り上げていきたいと思います。

1.一般に水中考古学の重要性を理解してもらい、世界各国に比べ日本国内でこの学問が遅れていることを明確に示す。

2.海洋学など関連のある研究者にも水中考古学の必要性を広める

3.サーヴェイ、保存処理など“発掘”以外のプロジェクトの重要性を考古学者に理解してもらう

4.一般から得られる情報、例えばスポーツダイバー、漁業関係者、など沈没船の情報を持っているグループに積極的にアプローチする

5.日本の水中考古学団体(ARIUA)と他の国の水中考古学団体との提携を強める

6.日本の学生に水中考古学の重要性を説き、また、留学などのサポートを行う

7.日本国内で水中考古学に興味のある人、グループなどの連携を強める

今後も水中考古学の発展に協力をお願いいたします。また、このサイトに興味を持っていただき感謝しています。

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