出雲の丸木舟

古代出雲歴史博物館で丸木舟が新しく展示されるそうです。
この丸木舟は県内で発見されたもので長さが5.5mあるとのこと。また焦がした跡もあり、火を使って加工したものの可能性もあります。

さて、火を使った丸木舟の加工は世界の民俗資料などによく登場します。半分に切った丸木の中で火を焚き、内側を削りやすくします。また、彫ったあとにも内側で火を使い暖めます。こうすることによって木が柔らかくなるので丸木を広げることができるといわれています。アメリカ大陸などではこのような事例が広く知られています。

古代出雲歴史博物館:縄文の丸木舟を搬入 ほぼ完全な形で展示へ--来春開館 /島根

来年3月10日の開館に向け準備が進む県立古代出雲歴史博物館(出雲市大社町)の総合展示室に、縄文時代の丸木舟1隻が搬入された。「しまねの旧石器時代と縄文時代」のコーナーに展示される。
 丸木舟は97年、出雲市上塩冶町の三田谷1遺跡から出土した。杉で作られ、先端部分が少し欠けているがほぼ完全な形(長さ5・5メートル、幅60センチ、深さ14センチ)だった。舟底に焦げ跡が残っているため、火で焦がしながら削って作ったらしい。
 縄文時代の丸木舟は県内各地で発見されているが、この舟のように状態がいい物は珍しいという。発見場所は神戸川沿いの谷間の低湿地で、湿地は三瓶山の噴火でせき止められた池の跡と考えられている。
 総合展示室は「島根の人々の生活と交流」をテーマに、県の通史を展示するスペース。同博物館の深田浩・主任学芸員は「丸木舟は当時の重要な交通手段であり、人類最古の乗り物でもある。こんなに大きいものだということも知ってもらえれば」と話している。
 同博物館では現在約3割程度の搬入が済んでいる。今後、出雲大社から出土した3本の巨大柱、荒神谷遺跡から出土した国宝の銅剣、加茂岩倉遺跡から出土した国重要文化財の銅鐸(たく)などが搬入される。【細川貴代】

11月23日朝刊
(毎日新聞) – 11月23日16時1分更新

引用元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061123-00000276-mailo-l32

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