水中考古学を学ぼう!

弘安の役の終焉の地、鷹島海底遺跡が水中遺跡としては初の国の指定を受けた遺跡となりました。そんな動きもあり、最近は水中考古学の話題が絶えません。

そんななか、有名考古学雑誌が相次いで水中考古学特集を組みました。このように二つの雑誌が同時に水中考古学特集を出すことは今までのこの学問の歴史で初めてのことではないでしょうか?水中考古学に興味のある人は、ぜひこの機会にご購入あれ!

考古学ジャーナルは多少一般向けで内容も薄く、すぐに読めます。基本的には鷹島海底遺跡関連を中心に特集を組んでいます。10数年前にも水中考古学の特集を組んでいますので、比較してみるのも面白いかもしれません。専門で水中考古を学んでいる人には多少物足りなさがあるかもしれませんが、それ以外の人には読みやすく、わかりやすい内容となっています。詳しくなくても考古ファンでなくとも、読んでみると面白いかもしれません。ダイバーさんとか、なんとなく興味があるけど、考古学は難しそう!と思う人にもお勧めできます。

「考古学ジャーナル」 2013年5月号
水中考古学―元寇船最新研究の成果―
価格:1800円
特集は30ページ弱、字も大き目です。

次に、季刊考古学。こちらは、もっとディープな内容にまとまっております。鷹島海底遺跡が注目を得たことに端を発していますが、それほど鷹島中心ではありません。東アジアや多少なりとも東南アジアの水中・海事考古学について書かれています。内容は専門的ですので、少し難しく思う人もいるかもしれませんが、考古ファンなら問題なく読めるでしょう。考古学の本を一度も読んだことにない人には少しとっつきにくいかもしれませんが、逆に言うと、考古学を目指す人なら是非読んでいただきたい内容であると思います。

「季刊考古学」 123号
水中考古学の現状と課題
価格:2520円
特集は100ページほど。

ちなみに、もっと水中考古を知りたい方にはこちらの本もお勧めします。

文化遺産の眠る海: 水中考古学入門 ~ちょっと専門的ですが、考古ファンなら必読!

沈没船が教える世界史(新書)~初心者(学生)向け。水中考古学に興味のない人にこそ読んでもらいたい一冊。

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