スペイン政府が発掘調査中  Nuestra Señora de Las Mercedes (1804年)

1804年、ジブラルタル付近にて、スペインのフリゲート艦メルセデス号は、イギリスの攻撃を受けて沈没しました。大量のコインや財宝を積んでいたと言われています…

 

2007年、アメリカのサルベージ会社がこの船を海底1100mで発見、遺物の引き上げを開始。当初、会社側は船の名前は不明とし、引き上げと遺物の売却を試みました。当時、世界最大級の財宝を探し当てたとして、時価600億円の財宝とか、なんだかわけのわからない数のタイトルで日本でも報道されていました。当時のニュースを見ても数がバラバラで面白い...。会社側は、しっかりと考古学調査を装い、また、保存処理も徹底して行なうと主張。実際に保存処理作業はきちんと行っていた…。

その後、スペイン政府がアメリカの会社に対して裁判を起こします。結果は、スペイン政府の勝ち。会社は、すべての遺物をスペイン政府に引き渡し、また、罰金などが科せられました。会社にしてみれば、1000mを超える海底から遺物を引き揚げ、保存処理などを行なっていたのに、何も残らず、さらに罰金…。

 

さて、そんな船ですが、現在、スペイン政府が主導で調査を行っています。大砲、食器類など数点の遺物の引き上げを行なったそうです。これから、保存処理や精密な分析・研究を実施していくそうです。引き揚げた遺物は、もちろん売却することなく、博物館などで展示され、公共の財産として活用予定。

ユネスコ水中文化遺産保護条約に沿って作業を進めていくそうです。

 

引用元:https://english.elpais.com/arts/2020-06-22/spanish-archaeologists-recover-new-treasure-from-famed-mercedes-shipwreck.html

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